現代文1

「リリイ・シュシュのすべて」

岩井俊二監督作品「リリイ・シュシュのすべて」を視聴する。

『日本の四季』

☆わかったこと! 北欧は 春秋を ほとんど/感じない。 北欧の冬は 長い。 日本人と/四季は 切っても/切れない仲。 万葉集の/時代から 恋の歌とかと/一緒に/四季があることに びっくり。 日本の四季は/世界から見て めずらしい。 四季の変化を 嘆く人も/いれば…

『青猫』序

私の情緒は、激情(パツシヨン)といふ範疇に屬しない。むしろそれはしづかな靈魂ののすたるぢやであり、かの春の夜に聽く横笛のひびきである。 ある人は私の詩を官能的であるといふ。或はさういふものがあるかも知れない。けれども正しい見方はそれに反對す…

『月に吠える』序 《漢字語句》

情調(じょうちょう)物事にふれて呼び起こされるさまざまな感情。 演繹(えんえき)一つの事柄から他の事柄へおしひろげて述べること。 顫動(せんどう)小刻みにふるえ動くこと。 流露(りゅうろ)心のうちにあるものが外にあらわれ出ること。 気韻(きい…

『月に吠える』序 〜北原白秋

萩原君。 何と云つても私は君を愛する。さうして室生君を。それは何と云つても素直な優しい愛だ。いつまでもそれは永続するもので、いつでも同じ温かさを保つてゆかれる愛だ。此の三人の生命を通じ、縦(よ)しそこにそれぞれ天稟の相違はあつても、何と云つ…

『月に吠える』序 〜萩原朔太郎

詩の表現の目的は単に情調のための情調を表現することではない。幻覚のための幻覚を描くことでもない。同時にまたある種の思想を宣伝演繹することのためでもない。詩の本来の目的は寧ろそれらの者を通じて、人心の内部に顫動する所の感情そのものの本質を凝…

萩原朔太郎『青猫』より

遺傳 人家は地面にへたばつて おほきな蜘蛛のやうに眠つてゐる。 さびしいまつ暗な自然の中で 動物は恐れにふるへ なにかの夢魔におびやかされ かなしく青ざめて吠えてゐます。 のをあある とをあある やわあ もろこしの葉は風に吹かれて さわさわと闇に鳴つ…

お薦めサイト

携帯の画面では表示できないサイトもあるかもしれませんが…… 考える高校生のためのサイト「マンモTV」 http://www.mammo.tv/山田ズーニー「おとなの小論文教室」〜ほぼ日刊イトイ新聞より http://www.1101.com/essay/index.htmlWIRED VISION−"アカルイ"未…

「虹の女神」〜最後の生徒メモより抜粋

○代筆したラブレターの後ろに書いてあった智也への言葉にあおいの好きという気持ちが溢れていて良かった。(Y) ○あおいが作った映画は、何だか奥が深いと思った。(M) ○最後、あおいが亡くなってしまった後に、智也が「あおいは、智也のことを好きだった…

「虹の女神」

岩井俊二がプロデュースし、熊澤尚人が監督した2006年公開の作品。 熊澤監督の出身大学である成城大学や、岩井俊二が他の作品(「リリィ・シュシュのすべて」や「花とアリス」など)でも好んで使う栃木県足利市で撮影されている。 第1章では主人公が印象的…

『ウィトゲンシュタインはこう考えた』を読む

我々が言語ゲームに参加し、言葉によって人を動かしたり、動かされたりという「呪術的」とすら呼びうる力を得るのは、単に事物や事態を非人称的に記述するだけでなく、自らを「私」と名乗りそこに参加するからである。「私」と名乗るとは、魂を持つ者と成る…

課外に向けて

現代文の入試問題を解くということ 出題者は「文章全体の趣旨の理解とそれに基づく意見を求めているのであって、単なる個人的な体験や感想の記述を求めているのではない」 これは「小論文」という科目名で、現代文を読ませての長い記述をさせる入試方式にも…

名人とは

ビデオ録画しておいた昨日放送のNHKテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」を視聴する。 今回はスペシャル版で「最強の二人、宿命の対決」と題した棋士・森内俊之と羽生善治の名人戦密着ドキュメント。共に37歳となる同期の二人は、小学4年生の初対決…

エッセイ提出作品より

大人の要件 「大人なんて大嫌いだ」と中学に入ってから特に強く思うようになった。それは、小学校までの「優しくて、強くて、頼れる大人」というものを一気に覆されたから。例えば、偉い人の前ではゴマをすったりしているのに、子供や生徒の前では物凄い悪態…

『山月記』論点整理

(1)妄想〜? 友達がいなくてこーゆーことしか考えられなかったんだと思われ……。寂しい人生だったのかな〜……。→妄想だと思う……実話はありえないから。(DMC) (2)どんだけ高い? 富士山くらい。333メートル……あ、東京タワーだ。(DMC) (3)バカにしてるんじゃない…

漢字テスト

次の( )内の漢字の読みをひらがなで記しなさい。 何か裏に重大な秘密がある、と私は(睨)んでおります。 私の名前と私が(剽窃)しているブログの書き手の名前が同一である。 われわれの努力の成果を(簒奪)して事なきを得る。 ここはこうふるまわなければとつよ…

こだわらない・よく笑う・いじけない

図書室にあった今年度版『日本の論点』(文藝春秋社)を読む。自分では絶対買わない本であるし、教養が充分に身に付く前の高校生が小論文の参考資料に用いるには「取扱注意」であるから、ここ数年は真剣に読んだことがなかった。中島義道が寄稿した「大人にな…

ブリコラージュ(bricolage)の知性を磨く

ブリコラージュ(bricolage)とは「目の前に既にあるものを使って、全く新たな別な何かを作り出すこと」であり頭の中で設計図を構築し0(ゼロ)から物作りをするエンジニアリングと対称される。レヴィ=ストロースが代表的著書『野性の思考』で述べているテーマ…

或る人の言葉より

大きなことを楽しくやろうよ。今ある力で何ができるか、みんなで考えよう。否定することは簡単なんだ。大切なのは、どうしたらできるか考えること。やらない決断は簡単だけれども、敢えてやる決断をしていく。悩んだら走りながら振り返ろう。迷っても立ち止…

漢字テスト

次の( )内の漢字の読みをひらがなで記しなさい。 彼の「心」のなかではそれこそ(凄惨)なドラマが演じられているのだろう。 精神が物体と(峻別)されるばあいの根拠のひとつとして、意識の対象である外界の事物はそのつどわたしの知覚のパースペクティヴ*1…

『スピノザの世界〜神あるいは自然』を読む

「欲望とは意識を伴った衝動である。」 「われわれはあるものを善と判断するがゆえにそのものへ努力し・意志し・衝動を抱き・欲望するのではなくて、反対に、あるものへ努力し・意志し・衝動を抱き・欲望するがゆえにそのものを善と判断するのだ。」 『エチ…

『山月記』論点についてのグループワーク

今日から、夏休み前の残り少ない時間ですが論点についてグループワークで考察していきます。今日の授業では現代文の学習においてとても大切なことを学びましたが、ちゃんと記憶に留めていますか? 授業中に私とのやりとりの中で(私が教えるまでもなく)みな…

『山月記』論点

今日は放課後、学年PTAやら学年会議やらその他ここにはとても書けないような諸々のやむなき事情があり、放課後は全くと言っていいほど授業の整理の時間が取れずに庶務に追われ、学校から家に帰ったのは22時過ぎ。その後夕食を食べて、今やっと論点を整理して…

『サステイナビリティ学をつくる』を読む

何度も書いているが洞爺湖サミットが始まった。「持続可能な社会」とよく最近使われるが、狭義に世界経済が「持続可能」なだけではダメである。「サステイナビリティ(sustainability)」とは「持続可能性」と訳されるが、と3つのシステムレベルすべてにおい…

漢字テスト

次の(カタカナ)に相当する漢字を楷書で書け。 (1)恥の概念は理想我にみずからを近づける行動を(ショウレイ)するから生産的である。 (2)羞恥の共同体は、達成本意によって結びついた(トトウ)がもちやすい集団的エゴイズムに対決するところの、一つの拠点とな…

『山月記』暗誦テスト

期末考査も終わりましたので、いよいよ『山月記』の暗誦テストを本日より行います。授業以外でも、早朝、休み時間、放課後等、私がいれば即テストします。期限は7/18(金)まで。期限内なら何回でもチャレンジできますので、失敗を懼れずにどんどん受験しに…

『哲学個人授業』を読む

哲学者・鷲田清一(わしだきよかず)は現代文の教科書でもお馴染みの、大学入試において現代文評論頻出作家のひとり。現職は大阪大学学長。 プラトンからデリダ、九鬼周造まで、古今東西23人の思想家のをとっかかりにしてその精髄に逼る鷲田と永江の対談は、内…

漢字テスト

次の(カタカナ)に相当する漢字を楷書で書け。 (1)灰が風に吹かれて(シサン)する。 (2)夢の重みは現実のそれには(ヒッテキ)しない。 (3)現実的な思考の中にさえロマンチックなところが(イゼン)として残っている。 (4)事態を打開するためにいろいろな(クニク)…

ブログで課外?

ブログで課外……とまでは大袈裟ですが、私の国語授業の受講者対象に授業補助と自主学習の助けになるくらいは出来るかなと思いこのブログを始めた次第です。 今のところ総合学科対象のコンテンツのみですが、軌道に乗って且つ要望があれば他学科にも拡大してい…