提出作品より

  • 映画『あの空をおぼえてる』を観て  2年次 IK

この映画をみて、最初に浮かんだのが、自分の家族の顔でした。今はもう、結婚しちゃって、お父さん、お母さん、そして私の3人しかいないけど、それまではお姉ちゃんや、お兄ちゃんも一緒に住んでいて、喧嘩しながらもとても楽しく暮らしていました。
 私の家族はちゃんと生きてるけど、この映画の家族は私の家族のように幸せに暮らしていたのに、愛する妹の死で家族の絆が壊れかけてしまう話でした。
 この話は、仲良く暮らす、4人家族の話で、その中の一人息子の英治の目線で描かれたお話です。
 父の雅仁、母の慶子、息子の英治、娘の絵里奈。
ただただ平凡に、幸せに暮らしていたはずの家族が、壊れてしまいそうになる…
 それは、最愛の娘、愛らしい妹、絵里奈の死でした。
 暗いままの両親を見ていられず、励まそうと頑張る英治に、雅仁は冷たく、
英治は、「お父さんは、絵里奈じゃなく、自分が死ねば良かったんだ」と自分を責めていました。それに両親は気づくことができませんでした。
 でも、あることがきっかけで、英治が毎日絵里奈宛に書いて手紙を発見し、
英治が両親にずっと隠していた思いを知り、やっと絵里奈の死を受け入れることができました。そして少しずつ家族の絆を取り戻していくことができました。
 私もきっと、家族の誰かが死んでしまったらショックで、雅仁のように受け入れられないんだろうな。と思います。
でも、人はいつかは死んでしまう。それを思って、今は当たり前のようにいる家族もいつかはいなくなってしまうことを覚悟しておかないといけないなと思いました。

  • 映画『あの空をおぼえてる』を観て  2年次 MA

 この話の主人公の英治は、交通事故で兄妹ともに車にはねられて妹の絵里奈を失い、また体だけではなく心にも傷を受けているのにもかかわらず、両親のことを一生懸命に励まそうとします。そんな英治の姿をみて少し涙が零れました。
 絵里奈の死を受け入れられずにいる両親を思って、絵里奈の代わりになろうとする英治の姿は本当に切なく、そして父親の言った『何で絵里奈だったんだ』という言葉を聞いて、“自分が死ねばよかったのか”と受け取ってしまった英治と両親がちゃんと向き合うことができたシーンは本当に感動的でした。
 死というのは、私たちには必ず訪れるものだし、人が死ぬと言うことは誰にも止めることができないものです。
 人が死んでも、心の中に生き続けると誰かは言うけれど、私たちには死んでしまった人の体温も、その人とこれから過ごす時間も、声も、感じることができません。
 確かに心にはその人がいると思って生きていたら、気持ちは晴れると思います。
 でも、同じ時を一緒に過ごすことができなくなるのはとても悲しいです。
 残された人たちの気持ちって言うのは、いつかは傷が癒えて、消えてしまうことはなくても薄れていってしまうのは確かだと思います。
 だからこそ、今ここに生きていて、私の周りの人たちと同じ時間を共有できていることは、とてもすばらしいことだと思いました。