2008-01-01から1年間の記事一覧

「リリイ・シュシュのすべて」

岩井俊二監督作品「リリイ・シュシュのすべて」を視聴する。

『日本の四季』

☆わかったこと! 北欧は 春秋を ほとんど/感じない。 北欧の冬は 長い。 日本人と/四季は 切っても/切れない仲。 万葉集の/時代から 恋の歌とかと/一緒に/四季があることに びっくり。 日本の四季は/世界から見て めずらしい。 四季の変化を 嘆く人も/いれば…

無題

屋上体験。仰ぎ見た青い空のリアルさ。 a「impression」→「expression」……感動は表現の種 b「input」←「output」……表現の必要性が読解を血肉にする 現代文の教室は出発駅。行き先の無い乗車券を握りしめて歩いている生徒に、行き先が記された切符を、授業…

ペアワークでの活動

アクティブでダイナミックな授業を目指してペアワークを取り入れている。音読、論点整理、語彙の確認と可能な限りペア(トリオも可)で学習活動を行う。

エッセイの執筆

A5サイズ無地〜一〇〇〇字詰め原稿用紙まで、何かを読んだり聞いたり話しあったりした際にはとにかく書かせる。基本的に添削はしない。他者へ伝えるための記述ではなく、自分自身の思考のための「書く」という行為である。書くことを手がかりにものごとを…

視聴覚教材でのアプローチ

テキストに頼らないアプローチとして視聴覚教材を活用する。教科書教材から多少離れても高校生のこの時期に見せたいものを選択し、感受性を揺さぶることにより、文学解釈・表現の幅を拡げる。

関連テキストのプリント配布

教科書教材に関わるものは勿論だが、日常の読書やインターネット等で目についた文章を断片的にでもとにかくプリントして配布。タイムリー(時事的)なものも含め、幅広い分野の文章に触れさせる目的。

一〇分間読書

年間を通して現代文授業時(授業開始チャイムより一〇分間)での読書の取り組み。二年次は自由。三年次は新書(または新書相当の評論・随筆)に限定。

無題

言葉は単なるコミュニケーションの手段・道具ではない。世界の地平を拡げるためには言葉を獲得することが重要である。言葉によって深く思考することの愉悦、現代文を学ぶことの面白さを伝えたい。 現代文では「何をどう教えたらいいか」という決まった「型」…

『青猫』序

私の情緒は、激情(パツシヨン)といふ範疇に屬しない。むしろそれはしづかな靈魂ののすたるぢやであり、かの春の夜に聽く横笛のひびきである。 ある人は私の詩を官能的であるといふ。或はさういふものがあるかも知れない。けれども正しい見方はそれに反對す…

『月に吠える』序 《漢字語句》

情調(じょうちょう)物事にふれて呼び起こされるさまざまな感情。 演繹(えんえき)一つの事柄から他の事柄へおしひろげて述べること。 顫動(せんどう)小刻みにふるえ動くこと。 流露(りゅうろ)心のうちにあるものが外にあらわれ出ること。 気韻(きい…

『月に吠える』序 〜北原白秋

萩原君。 何と云つても私は君を愛する。さうして室生君を。それは何と云つても素直な優しい愛だ。いつまでもそれは永続するもので、いつでも同じ温かさを保つてゆかれる愛だ。此の三人の生命を通じ、縦(よ)しそこにそれぞれ天稟の相違はあつても、何と云つ…

『月に吠える』序 〜萩原朔太郎

詩の表現の目的は単に情調のための情調を表現することではない。幻覚のための幻覚を描くことでもない。同時にまたある種の思想を宣伝演繹することのためでもない。詩の本来の目的は寧ろそれらの者を通じて、人心の内部に顫動する所の感情そのものの本質を凝…

萩原朔太郎『青猫』より

遺傳 人家は地面にへたばつて おほきな蜘蛛のやうに眠つてゐる。 さびしいまつ暗な自然の中で 動物は恐れにふるへ なにかの夢魔におびやかされ かなしく青ざめて吠えてゐます。 のをあある とをあある やわあ もろこしの葉は風に吹かれて さわさわと闇に鳴つ…

お薦めサイト

携帯の画面では表示できないサイトもあるかもしれませんが…… 考える高校生のためのサイト「マンモTV」 http://www.mammo.tv/山田ズーニー「おとなの小論文教室」〜ほぼ日刊イトイ新聞より http://www.1101.com/essay/index.htmlWIRED VISION−"アカルイ"未…

「虹の女神」〜最後の生徒メモより抜粋

○代筆したラブレターの後ろに書いてあった智也への言葉にあおいの好きという気持ちが溢れていて良かった。(Y) ○あおいが作った映画は、何だか奥が深いと思った。(M) ○最後、あおいが亡くなってしまった後に、智也が「あおいは、智也のことを好きだった…

「音楽会が終わったあとで」

小池昌代『屋上への誘惑』(2001年3月・岩波書店)からのエッセイ。 小池昌代は1959年生まれの詩人である。私より5歳年上であるから、今年で49歳になる。 授業でもよく引用するブログ「内田樹の研究室」(http://blog.tatsuru.com/)の2005年4月27日付け日記…

「虹の女神」

岩井俊二がプロデュースし、熊澤尚人が監督した2006年公開の作品。 熊澤監督の出身大学である成城大学や、岩井俊二が他の作品(「リリィ・シュシュのすべて」や「花とアリス」など)でも好んで使う栃木県足利市で撮影されている。 第1章では主人公が印象的…

「ドキドキしちゃう」

1学期に授業で学習した教科書所収の「離さない」と同じ川上弘美の作品です。 この作品は図書室に新しく入った文庫本『ニシノユキヒコの恋と冒険』という連作短編集に収められていますので興味ある人は別の短編も読んでみてください。 この連作短編集はニシ…

2学期が始まりました♪

長いようで短い夏休みも終わり2学期が始まりました。 皆さんはどんな夏休みを過ごしましたか。 探求と行動が思う存分できたでしょうか。夏季休業中は更新を停止していましたが、2学期の授業再開に伴い、毎日更新していく予定です。 1学期にひき続き、この…

『ウィトゲンシュタインはこう考えた』を読む

我々が言語ゲームに参加し、言葉によって人を動かしたり、動かされたりという「呪術的」とすら呼びうる力を得るのは、単に事物や事態を非人称的に記述するだけでなく、自らを「私」と名乗りそこに参加するからである。「私」と名乗るとは、魂を持つ者と成る…

課外に向けて

現代文の入試問題を解くということ 出題者は「文章全体の趣旨の理解とそれに基づく意見を求めているのであって、単なる個人的な体験や感想の記述を求めているのではない」 これは「小論文」という科目名で、現代文を読ませての長い記述をさせる入試方式にも…

研究協議会の問題提起

分科会のタイトルと内容を下記のように決定しました。意見を寄せてくれた卒業生たち、ありがとうございました。 タイトル:「世界を拡げる言葉の力 〜 Live & Real 現代文」 内容:世界を広げるということは言葉を拡げていくということ。思考するためのリア…

名人とは

ビデオ録画しておいた昨日放送のNHKテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」を視聴する。 今回はスペシャル版で「最強の二人、宿命の対決」と題した棋士・森内俊之と羽生善治の名人戦密着ドキュメント。共に37歳となる同期の二人は、小学4年生の初対決…

エッセイ提出作品より

大人の要件 「大人なんて大嫌いだ」と中学に入ってから特に強く思うようになった。それは、小学校までの「優しくて、強くて、頼れる大人」というものを一気に覆されたから。例えば、偉い人の前ではゴマをすったりしているのに、子供や生徒の前では物凄い悪態…

『山月記』論点整理

(1)妄想〜? 友達がいなくてこーゆーことしか考えられなかったんだと思われ……。寂しい人生だったのかな〜……。→妄想だと思う……実話はありえないから。(DMC) (2)どんだけ高い? 富士山くらい。333メートル……あ、東京タワーだ。(DMC) (3)バカにしてるんじゃない…

漢字テスト

次の( )内の漢字の読みをひらがなで記しなさい。 何か裏に重大な秘密がある、と私は(睨)んでおります。 私の名前と私が(剽窃)しているブログの書き手の名前が同一である。 われわれの努力の成果を(簒奪)して事なきを得る。 ここはこうふるまわなければとつよ…

こだわらない・よく笑う・いじけない

図書室にあった今年度版『日本の論点』(文藝春秋社)を読む。自分では絶対買わない本であるし、教養が充分に身に付く前の高校生が小論文の参考資料に用いるには「取扱注意」であるから、ここ数年は真剣に読んだことがなかった。中島義道が寄稿した「大人にな…

『檸檬』論点整理

本日の5限は引き続き論点整理をしていきます。ただし、私Sは午後出張のため、授業はF先生が填補に行きますのでくれぐれもよろしくお願いします。いつものように10分間読書から開始し、10分経ったらグループ毎に集まって論点整理始めてください。論点整理のプ…

ブリコラージュ(bricolage)の知性を磨く

ブリコラージュ(bricolage)とは「目の前に既にあるものを使って、全く新たな別な何かを作り出すこと」であり頭の中で設計図を構築し0(ゼロ)から物作りをするエンジニアリングと対称される。レヴィ=ストロースが代表的著書『野性の思考』で述べているテーマ…